みなさん、こんにちは。
この記事では、管理業務主任者になるための具体的なステップを解説いたします。
筆者は、2016年に管理業務主任者試験に合格しました。不動産業界歴10年になりますが、管理業務主任者試験に合格してから、仕事や考え方の幅は明らかに広くなりました。
キャリアアップにもってこいの資格だと痛感しています!
このページでは、初めて管理業務主任者を知った方でもできる限りわかりやすく管理業務主任者の魅力や試験合格の方法を紹介したいと思います。
専門用語も、できるかぎりわかりやすく解説していきます!
是非最後までお付き合いください。
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この記事の執筆者の信頼性
ひのブログ管理業務主任者・マンション管理士部門執筆者:小金井俊(宅建士、管理業務主任者資格保有者)
私は、2010年に宅建士試験に合格、2016年には類似資格である管理業務主任者試験に合格しました。資格を活かし、2回の転職ののち、現在は大手不動産ディベロッパーに勤務しています。
宅建士試験と管理業務主任者に合格してから、「不動産のプロ」として転職による年収アップや、私生活で不動産に関する相談を持ち掛けられることが多くなりました。
管理業務主任者とは?
管理業務主任者の資格は、分譲マンションの運営を行う「マンション管理会社」にかかせない資格です。
分譲マンションは複数の所有者が存在するため、意思決定をすることが容易ではありません。例えば…
本来、これらの業務はマンション所有者が全て行わなければなりません。しかしマンション所有者は「マンション運営のプロ」ではないので、自身で全て行うのはほぼ不可能です。
そのため「マンション運営のプロ」であるマンション管理会社に運営を委託することが一般的です。
管理業務主任者は、マンション管理会社に必要不可欠な資格であるため、「マンション運営のプロ」として活躍が期待される、価値の高い資格なのです。
管理業務主任者をおすすめする理由
筆者は管理業務主任者資格を、以下の3つの理由でおすすめします。
【管理業務主任者をおすすめする理由】
①マンションが増え管理業務主任者の需要が高まる
②管理業務主任者は就職に有利!仕事の幅が広がる!
③その他の管理業務主任者の魅力
1つずつ解説します。
マンションが増え、管理業務主任者の需要が高まる
マンションは、1度建築すると簡単には取り壊しできません。少なくとも50年は、立ち続けます。
それに加えて、住宅ローン金利の低水準や国の補助金などが後押しして、新築マンションはどんどん増えています。
・2019年分譲戸数:77,552戸
・2020年分譲戸数:59,907戸
・2021年分譲戸数:70,660戸
・2022年分譲戸数:72,967戸
・2023年分譲戸数:65,062戸
【出典:株式会社不動産経済研究所】
コロナ禍で住宅にお金をかける人も増えているため、分譲戸数も増えていますね!
在宅勤務が一般的になり、住宅への関心が高まっている中、マンションの需要はこれからも高くなっていくと予想されます。
管理業務主任者はマンションの数だけ必要とされますので、資格の重要度はこれからも高くなるでしょう。
管理業務主任者は就職に有利!仕事の幅が広がる!
管理業務主任者は、国が指定する「国家資格」です。試験範囲は、民法・区分所有法・建築基準法など様々な法律から出題されます。
また、合格率は毎年20%台であり難関国家資格といえます。そのため履歴書に「管理業務主任者を持っている」と書くと…
という評価が得られ、業種問わずプラスの評価を受けることは間違いありません。またマンション管理会社をはじめ、不動産業界への就職・転職にはかなり有利になります。
不動産の各業界でどんな活躍が出来るか考えてみたいと思います。
不動産仲介会社
マンション取引時、顧客に購入後のマンション運営についてアドバイスが可能になり、業務の幅が一段と広がります。
リフォーム会社
マンションをリフォームする際、工事に様々な制限を受ける場合があります。
管理業務主任者は、工事内容や手続きなどを把握し、業務を円滑に進めることが可能なため、就活にも当然有利です。
会計士事務所
大規模マンションの会計はとても複雑なため、会計についても一定の知識が必要です。
管理業務主任者の試験範囲には、会計の項目があるほどです。マンション管理会社で会計の実力をつければ、会計士事務所へのキャリアチェンジも即戦力として期待されます。
その他の管理業務主任者の魅力
管理業務主任者の魅力は就職だけにとどまりません。
分譲マンションを購入した場合、先ほど少し触れましたが、マンション管理会社に委託することになります。しかし管理会社によっては会社が期待に応えてくれない、不必要な経費を無理やり乗せるなど、問題が多いことも事実です。
悪徳な管理業者だと、管理組合のお金を持ち逃げされる場合もあるのです…!
そのため、自分のマンションを守るためには、所有者もある程度の知識が求められます。
マンション所有者に求められる知識(例)
①マンション管理会社が期待に応えてくれない・・・
⇒管理会社を変更するためにはどうすれば良いかの知識が活かせる!
②ムダな経費が計上されているようだ・・・
⇒何のための経費か、金額は妥当か、マンション管理会社と交渉!
③お金を持ち逃げされないように・・・
⇒今の運営が健全に行われているか、知識を活かして調べる!
マンション管理会社も、問題を指摘されないようにしっかりと説明や運営を行うことになるでしょう。問題が起こる前に、管理会社へけん制を行うことができるのです。
マンション管理会社と対等に交渉が行えますので、大切な自分のマンションを守ることに役立ちます。そして、他の住民の方からの信頼も得られるでしょう!
管理業務主任者ができること
管理業務主任者にしかできない(法律で義務付けられている)ことがあります。
・管理委託契約の重要事項説明
重要事項説明とは、マンションの管理組合(所有者全員が入っている組織)は、マンション管理会社に管理を委託する場合、「管理委託契約」を行います。マンション管理組合が納得の上契約するように、管理業務主任者が契約の前に説明をすることが義務付けられています。
・契約書に管理業務主任者の記名押印
管理委託契約の説明後、契約書に管理業務主任者の名前と判子を押す必要があります。こちらも法律で義務付けられています。
これらは管理業務主任者の独占業務と言われます。この独占業務があるがゆえに、管理業務主任者の資格を持っている人が重宝される理由になります。
管理業務主任者試験の内容
管理業務主任者になるためには、管理業務主任者試験に合格しなければなりません。試験の内容について、以下に記載します。
【試験日程】
毎年1回、12月の第1日曜日
【出題科目】
・管理事務の委託契約に関すること
・管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
・建物及び附属施設の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
・マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
・前各号に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
【試験形式】
50問(※四肢択一式によるマークシート形式)
【試験時間】
午後1時~午後3時(2時間)
【合格点】
毎年異なる(※2023年度試験:35点)
【合格率】
毎年異なる(※2023年度試験:21.9%)
試験形式、試験時間は宅建士と全く一緒ですね!合格点、合格率も、宅建士とほぼ同じ水準になっています!
管理業務主任者試験の特徴
管理業務主任者は、年齢、学歴などの受験資格がなく、だれでも受験が可能です。合格率が20%前後と、決して高くはありませんが、10%台の宅建士よりは高い水準です。
また民法などは宅建士の試験範囲と同様ですので、宅建士試験合格者の方には有利でしょう。しかし、宅建士試験合格者でも区分所有法や設備の項目は、理解に苦戦する内容です。
かなり細かい内容な上、大学の法学部でもほとんど取り扱われない範囲のため、ほとんどの方には初見の内容となるので、しっかり対策をしましょう。
管理業務主任者試験の勉強方法
宅建士と同様、勉強方法は以下の3つです。
【3つの勉強方法】
1.自分で書籍を購入し、独学で勉強する
2.予備校の通信講座を受講する
3.通学講座に通って勉強する
試験の難易度から、独学でも努力をすれば合格を目指せます。宅建士試験に合格された方であれば、まずは独学から初めてみると良いかもしれません。
しかし、試験範囲が通常の生活からあまりになじみのない分野のため、初学者の独学は、宅建士以上に苦戦するでしょう。
宅建士有資格者も含めて、1回でしっかりと合格したい方は、通信学習をおすすめします。
通学は高額な上、コロナ禍もあったことから通学講座自体減少していますので、あまりおすすめしません。
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2024年11月1日(金)~2024年11月30日(土)
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管理業務主任者の試験合格までのロードマップまとめ
管理業務主任者は宅建士ほどメジャーな資格ではありませんので、聞いたことがない方も多いでしょう。
就職に活かす場合でも、宅建士ほどの汎用性がある資格とは言えない印象です。しかし、マンション管理業界においては必須の資格であり、合格者も多くありませんので優位性は宅建士より大きいと私は思います。
またマンションは今後も増加し続けますので、将来性もばっちりです。独学で合格するための勉強方法、おすすめの通信講座などもこのブログで発信しますので、参考にしてください!
是非、一緒に頑張っていきましょう!