こんにちは!
宅建士になるためには、国家資格である宅建士試験に合格しなければなりません。
宅建士試験の合格率は例年15%前後ですので、10人が受験して1人か2人がやっと合格するかなり難易度の高い試験です。
まずは、宅建試験の内容を知ることが必要です!
この記事では、宅建士試験の難易度や合格率、どんな人が合格しているかを徹底解説します。
宅建士になれば、不動産業界での就職が断然有利になりますが、難易度もそこそこ高い試験です。そんな宅建士の試験では、通信講座を活用で合格への道を掴んでください。
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関連記事:宅建士通信講座のおすすめ比較ランキング!現役宅建士が教える選び方
この記事の執筆者の信頼性
ひのブログ宅建士部門執筆者:小金井俊(宅建士、管理業務主任者資格保有者)
私は、2010年に宅建士試験に合格、2016年には類似資格である管理業務主任者試験に合格しました。宅建士資格を活かし、2回の転職ののち、現在は大手不動産ディベロッパーに勤務しています。
宅建士試験に合格してから、「不動産のプロ」として、転職による年収アップや、私生活で不動産に関する相談を持ち掛けられることが多くなりました。
ぜひ最後までお付き合いください。
2024年度宅建士試験が終了!お疲れさまでした。
皆さん、今年度の宅建士試験、本当に本当にお疲れ様でした。朝と夜の寒暖差のある季節での試験ではありましたが、皆様が持っている力を最大限に発揮されたことを願っております。
宅建試験が簡単だった。
と言っているひともチラホラ見かけますが、宅建士試験は超難関試験です。
比較的解きやすかった問題などはありますが、基本的な難易度は変わりません。ちゃんとした対策をしないと合格までいくのは難しいです。
今年の試験の難易度については、下のページで解説紹介していますので、今年の社労士試験を受験された方は参考にしてみてくださいね。
宅建士試験の科目等
「宅建士とは?から「試験合格」までのロードマップを宅建士試験合格者が徹底解説」の記事で解説していますので、ご参照ください。
宅建士試験の合格率推移
合格者の推移は、以下の通りとなります。
年度(※) | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 | 合格点 |
2022年 | 226,048 | 38,525 | 17.0% | 36点/50点 |
2021年(12月) | 24,965 | 3,892 | 15.6% | 34点/50点 |
2021年(10月) | 209,749 | 37,579 | 17.9% | 34点/50点 |
2020年(12月) | 35,261 | 4,610 | 13.1% | 36点/50点 |
2020年(10月) | 168,989 | 29,728 | 17.6% | 38点/50点 |
2019年 | 220,797 | 37,481 | 17.0% | 35点/50点 |
2018年 | 213,993 | 33,360 | 15.6% | 37点/50点 |
2017年 | 209,354 | 32,664 | 15.6% | 35点/50点 |
2016年 | 198,463 | 30,589 | 15.4% | 35点/50点 |
2015年 | 192,029 | 33,670 | 15.4% | 31点/50点 |
試験は年1回ですが、2020年度と2021年度は、新型コロナウイルスの影響で試験が2度になりました。
宅建士試験の特徴は、毎年合格点がちがうことです。毎年、合格率が10%台になるラインで、合格点が設定されます。
試験問題が難しい年は合格点が低くなり、得点しやすい年は合格点が高くなります。直近の傾向から、70%が合格ラインとなりますが、合格点は毎年変動し、過去に40点になったこともあります。
そのため、40点(80%)の正解で、ほぼ合格安全ラインといえるでしょう。
宅建士試験合格者の属性
宅建士試験に合格している人たちは、どういった特徴があるでしょうか。
宅建士試験合格者 年齢(宅建士全体)
20歳代以下 | 3.5% |
30歳代 | 9.9% |
40歳代 | 17.5% |
50歳代 | 20.1% |
60歳代 | 17.0% |
70歳代 | 32.0% |
60歳代以上が約半分となっています。宅建士試験は、1958年から開始され歴史が古いので、合格者も高齢化が進んでいます。
一方、宅建士試験を受ける年齢の平均が毎年おおよそ35歳前後ですので、新たに合格する方は30歳代がボリュームゾーンになると思われます。
宅建士試験合格者 職業別
不動産業 | 33.1% |
金融関係 | 11.4% |
建築関係 | 9.5% |
その他業種 | 22.6% |
学生 | 13.6% |
主婦 | 3.4% |
その他 | 6.4% |
不動産業がやはり一番多いです。不動産会社にとって、いかに宅建士が重宝されているかが数字から見てもわかります。
なぜ不動産会社に宅建士資格が必要なのかは、別のページにて解説しています。
金融関係からその他業種でも取得者が多いですので、不動産会社以外でも幅広く役に立つ資格だと言えるでしょう。また、学生の取得割合が多い事も宅建士試験の特徴で、就職を見据えて取得される人が多いようです。
宅建士試験合格者 性別
2023年度試験では、男性:女性の合格者割合は、おおよそ2:1となっています。
不動産業界には、仲介会社には男性が多く、管理会社には女性が多い特徴があるため、男女問わず活躍の場があります。
仲介会社:マンションなどの不動産を、大家のかわりに売ったり貸したりする会社
管理会社:ビルやマンションなどの不動産を、大家のかわりに不具合を直したり家賃を請求したりする会社
また、仲介会社でも女性の活躍が増えていますので、男女での差は年々なくなってきています。
宅建士試験に受かっている人の特徴
宅建士試験の特徴から、どのような人が受かっているのでしょうか。あてはまるものがあれば強みを生かし、足りないところは補っていきましょう。
・法学の文章に慣れている人
・文字を読むことに慣れている人
・暗記が得意な人
1つずつ解説します。
法学の文章に慣れている人
まず、2020年12月の試験問題の一例を書きます。
【問11】次の記述のうち、借地借家法の規定及び特例によれば、正しいものはどれか。
1借地権者が借地権の登記をしておらず、当該土地上に所有権の登記がされている建物を所有しているときは、これをもって借地権を第三者に対抗することができるが、建物の表示登記によっては対抗することができない。
2・・・・
3・・・・
4・・・・
(出展:一般財団法人 不動産適正取引推進機構)
法律に触れたことがほとんどない方は、かなり違和感があるのではないでしょうか。法律は、専門用語を多く使用したり、独特の言いまわしをする特徴があるので、法学初学者の方はまず慣れるまでに少し時間がかかります。
一方、今まで法律の勉強をしたことがある方は、あまり違和感がないのではないでしょうか。内容はわからなくとも、文章に違和感がない方は、入りやすさからすると有利になります。
違和感がある方も、勉強していくうちに慣れていきますので、地道に勉強していきましょう!
文字を読むことに慣れている人
法律に慣れているかどうかより前に、まず文字に慣れているかどうかも重要なポイントです。
宅建に必要な知識と同じくらいに「文章慣れ」は宅建士試験に必要な事だと僕は思っています。
先ほどの問題例をもう一度見てみましょう。
(問題)次の記述のうち借地借家法の規定及び特例によれば正しいものはどれか。
間違っているものはどれか、で選択が逆になります
(解答群)(1)借地権者が借地権の登記をしておらず、当該土地上に所有権の登記がされている建物を所有しているときは、これをもって借地権を第三者に対抗することができるが、建物の表示登記によっては対抗することができない。
することができる、で選択が逆になります
当たり前のことを言っていると思われるかもしれませんが、宅建士試験は、問題数50問、試験時間は2時間もあります。
長時間の試験において、問題を読み間違えないことは、かなり重要です。
試験の問題はわかっていたけど、問題を読み間違えた・・・ これで涙を飲んだ人を僕は何人も見てきました。
筆者も、初めて宅建士試験を受験したとき、文字を読む習慣がなかったので、試験が終わった時、ぐったりした経験があります・・・
本、新聞など文章を読む習慣がある人は、合格が近いです。文章を読む習慣がない人は、まずは文字に慣れていきましょう。
暗記が得意な人
宅建士試験には、暗記することが多い特徴があります。
他の法律系の資格試験では、裁判の判例が問題として出されることが多いです。裁判の判例は、そう判決された理由や背景があるため、仮に覚えていなくても他の知識でカバーすることもできるでしょう。
しかし、暗記ものは、覚えていないと正解することができません。そのため、もともと暗記が得意な人は、宅建士試験に向いています。
しかし、暗記が苦手な人も、心配することはありません!勉強方法を工夫することによって、頑張って暗記することができます。
筆者のおすすめの暗記法は、次の2つです。
・語呂あわせをする
・「目」と「耳」で覚える
語呂あわせをする
調味料を「さしすせそ」で覚えるように、宅建士の勉強でも語呂あわせをすれば、暗記がしやすくなります。
私のおすすめテキスト「らくらく宅建塾シリーズ」には、おもしろい語呂あわせが多く書かれています。また、勉強していくにつれて自分なりの語呂あわせを作ることで、より楽しく勉強ができます。
「目」と「耳」で覚える
暗記が必要な問題を正解するには、「これ、見たことがある!」とテキストで読んだことを思い出す必要があります。
しかし、見たことを暗記するは、限界があります。そこに、「これ、聞いた事がある!」が加わると、より記憶に入りやすくなります。
・「目」で覚える・・・テキスト、動画
・「耳」で覚える・・・音声
暗記が苦手な人は、通信講座のDVDを見て勉強することがおすすめです。動画での講師からの音声で「耳」でも覚えることで、より合格しやすくなります。
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まとめ
・宅建士試験の合格率は毎年10%台、点数は40点・80%の安心ラインを目指す
・不動産会社の人や学生の合格が多い、女性合格者の割合が年々高まっていることが特徴
・法律を勉強したことがある、文字を読むことに慣れている、暗記が得意な人は宅建士試験に合格しやすい
宅建士試験は難関国家資格と呼ばれるので、非常に合格率が低いのが特徴です。ただ、しっかり対策をすれば合格へと近付けるのも確かです。
自分に合った勉強方法を見つけ出し、宅建士への合格を目指しましょう!